こんにちは!CCB代表の角田憲吾です。
今回はクラフトカレーブラザーズが大事にしている「砂糖」についてお話しします。
砂糖は必要。でも、どう選ぶかが大切。
クラフトカレーブラザーズでは、砂糖を完全に排除しているわけではありません。
カレーの味をまとめるためには、ほんの少しの甘味が必要だからです。
そのうえで私たちが選んだのが、きび砂糖です。
きび砂糖はサトウキビ本来の風味を残しており、精製度が低いためミネラルも含んでいます。
ただし「健康のために選んだ」というよりも、“カレーの味を壊さず、優しい甘味をプラスできる”ことが最大の理由です。
甘味はなるべく“自然のもの”から
クラフトカレーブラザーズの味づくりで最も大切にしているのは、甘味を砂糖に頼りすぎないこと。
玉ねぎ、にんじん、トマト、りんご、バナナ、マンゴー、レーズンなど…素材そのものの甘さを大切にしています。
そのため、砂糖はあくまで味を調える“控えめな役割”。
メインの甘さは、じっくりと火を入れた野菜と果物の自然な甘味です。
これはカレーの後味を重くしないためにも重要で、
自然な甘味 × 少量のきび砂糖という設計が、CCBらしい“やさしいコク”につながっています。
なぜ白砂糖ではなく、きび砂糖なのか?
白砂糖はクセがなく扱いやすいのですが、甘味の立ち上がりが鋭く、カレーのような複雑な料理に入れると味の輪郭が固くなりがちです。
一方で、きび砂糖は
・甘味がやさしい
・後味に丸みがある
・素材の香りを邪魔しない
という特徴があります。
特に私たちのカレーは野菜と果物が主役なので、その甘味とぶつからない“自然な甘味”であることがとても重要でした。
“砂糖=悪”という考えではありません
砂糖について語るうえで誤解してほしくないのは、砂糖が悪いわけではないということです。
食はなんでもバランス。塩も油も、摂りすぎれば負担になります。
大事なのは、どう使うか、なぜ使うのか。
CCBでは味のために必要な最低限だけを使い、あとは素材の力で甘味を作っています。
クラフトとしての砂糖の考え方
きび砂糖は「主役」ではなく、「縁の下の力持ち」。
スパイス・野菜・果物を引き立てる最後の調整役です。
私たちの目指す美味しさは、
尖らず、重くなく、自然でやさしい味わい。
そのために、砂糖の量も種類も丁寧に選んでいます。
次回予告
次回は、美味しさの“縁の下の力持ち”でもある「油脂」についてさらに深くお話しします。
参考情報:
・日本食品標準成分表(文部科学省, 2020):糖類の栄養成分データ
・農研機構 食品機能性データベース:サトウキビ由来糖の特性
・クラフトカレーブラザーズ 開発ノート:甘味設計試作メモ(2020〜)。